介護職の理想と現実に悩んだら

理想と現実が違うということは、新人で未経験の介護職が現場に入った時によくあることです。
例えば声掛けをしてもなかなか意思疎通のできない認知症の利用者へ対するケアは難しく、なかなか教科書どおりにはいかないこともあります。
学校や研修で学んできたことが通用しないということは、個人差はあれ、多くの人が目にしている光景でもあります。
この時、介護職として、どうするべきか思い悩んだり、壁にぶつかりいろいろな選択肢が生まれることも多いです。

しかし人によって見えている現実は違っていて、これは、見たいもの、聞きたいものしか入ってこないという認知機能の特徴があるからです。
同じ光景をみていても受け取る準備がどれぐらいできているかで現実は違ってきます。
理想と現実を目標と現状という言葉に置き換えることができれば、状況は少しずつ変化します。

仕事をするのは食べていくためという人が多いですが、介護という仕事を選んだのには、そこに何か意味を見いだせたからという人がほとんどです。
なぜこの仕事をしようと考えたのか、それは原点や初心であり、自身が一番意味を感じていることです。
これを紙に書きだしたり、共感してくれる人に話していくことで、自分が心から望んでいることがわかってきます。

まずは介護職として、職場の理念を理解しながら理想と現実と向き合い、そこから目標に向かうのか、現状にとどまるのかで選択を繰り返していくことが重要になります。